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電影(映画) 『壮志豪情』  １９８９年。柯受良監督。莫少聡、何家勁共演。 台湾陸軍軍官学校に入学した青年たちの４年間を描いた作品。 休みの日にはディスコではしゃぎ、ナンパしては喜んでいる現代っ子兵士たちの中で、高明駿 は堅物の優等生。莫少聡のよきライバルである。軟弱だった青年たちも４年の間に鍛えられ、立 派に成長。無事卒業を迎え…という青春映画だ。 主題歌は「叢林男孩」。挿入歌は「今天的我」。ラスト、ダッシュする彼らの姿にオーバーラ ップしてかかる「今天的我」がすがすがしい。 『黒皮鞋與白布鞋』 １９８９年。未見。主題歌は「面對自己」。 『驗身』(中国でのタイトル『五魁』)  １９９３年。中国の黄建新監督。張世、王蘭主演。 中国の辺境のある村から花嫁が嫁いでいくシーンから映画は始まる。ラクダに揺られて砂漠を 渡る途中盗賊団に襲われ、花嫁（王蘭）が奪われる。お付きの人夫、五魁（張世）は花嫁を連れ 戻すため、盗賊のアジトへと向かう。アジトでは篝火がたかれ、華やかな音楽が流れる中、京劇 の舞台が繰り広げられていた。舞台の上で美しい女形を演じていたのは盗賊団の首領、寨主・唐 景。花嫁を返してくれと懇願する五魁をじっと見つめる寨主。穏やかな佇まいを見せつつ無表情 で犬を毒殺するような冷酷さをも併せもつ、この寨主を高明駿は演じている。花嫁を無事連れ戻 すと二人は嫁ぎ先へと向かうが、花婿は花嫁が盗賊に奪われたことを恥じ、すでに自殺していた。 だが、厳しい戒律を持つその家では木彫りの人形を花婿に見立て、これに一生仕えることを花嫁 に強要するのであった。倒錯した生活の中、花嫁と五魁は禁断の愛を燃え上がらせる…。 『雨狗(極道黒社会〜レイニー・ドッグ)』  １９９７年。日本。三池崇史監督、哀川翔主演。 高明駿が日本映画に出ている…。夢のような事実であった。オール台湾ロケ。台湾に逃げてき たヒットマンのユウジ（哀川翔）はある日、依頼されてヤクザのボスを殺す。復讐のため、彼を 追う殺されたボスの弟、顧楓（高明駿）と対決する。高明駿はエリート弁護士からヤクザのボス へと転身する、無表情で冷たい目をした顧を好演。１９９７年金馬奨で音楽部門にノミネートさ れたが残念ながら逃したという。 ロケ地探訪!   『雨狗』の舞台となった雨の降る町、大山に行ってみた。海線の普通列車しか止まらない本当に 小さな駅だった。晴れていた。駅をもの悲しい目をした狗がとぼとぼと歩いていた。 『果醤（Jam）』  １９９８年。陳以文監督。蔡信弘、六月主演。徐淑媛、金士傑、陳立華ほか。 楊徳昌監督の元で助監督、役者をこなしていた陳監督の長編処女作である。楊徳昌監督やプロデ ューサーの余為彦も出演している。日本が世界初公開。台北國際電影節でも上映され、六月は最 優秀新人賞を受賞。 台北の映画街・西門町の駐車場で小凱（蔡信弘）と佳佳（六月）は白い車を盗む。ところが、 これは殺人事件に使われた車だった…! 車の持ち主、殺人犯のやくざ…。車をめぐる事件と４組 のカップルの愛を描いたライトでちょっぴり切ない物語だ。 高明駿は殺人犯・華哥をクールに演じている。幼い頃極度の色盲だったという過去を持つ華哥 の、祖父との凧揚げの思い出話が切ない。恋人・ウェイと逢う時が彼の唯一の休息の時だった。 貿易会社に勤めていると嘘をついていた彼は、旅立つ度に小さな瓶に入ったジャムを持ち帰った。 その甘酸っぱいジャムを積み上げた山は二人の重ねた時を物語っていた。そして…。 ロケ地探訪 金台大飯店  華哥が拠点にしていたホテル。華哥部屋仕様の大きい部屋は1100元。 『想死趁現在(現実の続き夢の終わり)』  ２０００年。陳以文監督。水野美紀主演。 陳以文監督の２作目ということで期待していたが、裏切られた。台湾のヤクザと日本人のヤク ザの取引現場が襲われ、日本人の一人が殺され金が奪われた。殺されたヤクザの恋人・加奈子 (水野美紀)が台湾に渡り、復讐を開始した。台湾の情報屋・高橋(柏原崇)が手を貸し、敵を追い つめる…。 高明駿は冒頭でみすみす金を奪われるヤクザ、明を演じている。組の中で兄貴分・傑(高傑)と 敵対。前半は穏やかなインテリヤクザだが、後半次第に計算高く残忍な姿を現す。なんとなく陰 湿でやなヤツだ。敵対している組のヤクザを演じている戴立忍がいい味を出していた。『藍月』 などではパッとしなかったが、この後、多くの映画で活躍を始める。今脂ののった役者の一人だ と思う。要注目。 『愛ni愛我(檳榔売りの娘)』  (写真提供/皇城) ２００１年。林正盛監督。李心潔、張震主演。 愛人の家に入り浸っている父と煮え切らない母の間で苛立ちをもてあましている少女(李心潔) と、兵役から帰ったばかりの青年(張震)が偶然知り合う。少女は道端で檳榔売りのバイトを始め、 青年はヤクザの道へと足を踏み入れる。 高明駿は張震をヤクザの道に誘い入れる役。なりはレゲエ調で渋いのだが、張震にタメ口をき かれるは今いち度胸はないは…とほほな役どころだ。出番はさほどないが、戴立忍がここでもピ リッと場面を引き締めている。 電視(ドラマ) 『台北愛情故事』 １９９４年（推測）。 『台北ラブストーリー』は、６編からなる。高明駿が主演していたのはそのうち「尋找１００ ％的新娘」という１編。共演は人気DJ黎明柔。恋人にふられた主人公・楊忠平（高明駿）が一念 発起して理想的花嫁を探す物語。偶然出会ったヒロイン・洪尚美（黎明柔）は次第に忠平に惹か れていくが、彼は彼女をよき友人としか見られず、見当はずれな女性の後ばかり追いかけている。 やっと彼女と向き合えるようになったかと思ったが…。妻の陳俐呈は、別の１編で高明駿の弟・ 高明瀚と共演している。任賢齊も主演の６人の一人。 『春光燦爛猪八戒』 ２０００年。 かわいい子豚の猪八戒が主演のコメディー時代劇ドラマ。高明駿は、陸に上がるとサイの角の ようなものが鼻に生えてしまう南海太子という変な王子様の役。 |
